ちょっと・・ひとり言

「デイ・アフター・トゥモロー」の可能性


先日、加盟団体のセミナーに参加してきました。

セミナーの中、地球環境を考えるということで、

海洋開発研究機構 地球環境観測研究センター センター長の深澤先生による

『地球温暖化による影響と映画「ディ・アフター・トゥモロー」の可能性』という

特別講演を拝聴することができました。

「デイ・アフター・トゥモロー」という映画は、ご覧になった方も多いのではないでしょうか?

地球温暖化の影響で 、前例のない異常気象が次々と全世界を襲い、

やがて気温が急激に下がり始め北半球が氷河期に突入していくというパニック映画です。

様々な人間模様が描かれており、人類の愛と勇気が描かれた感動する映画でしたが、

講演の内容は、その映画ではフィクションであり、

起こりうる可能性のないことや、かなり誇張されて描かれている点もあるが・・・と前置きがあり・・・

しかしながら・・・科学的に根拠のある、フィクションでは片付けられない内容も含まれており、

まんざらでたらめではない・・・という衝撃の一言がありました。

氷河期が来る?  うそでしょ?  だって温暖化でしょ?

正直・・・最初は・・・そんな印象でした。

話の内容は、様々なデータに裏づけされながら氷河期が来るメカニズムについて説明がされ、

若干内容の理解できない部分はあったものの、

話しが進むにつれて、確かにその可能性があることの真実味を感じることはできました。

海洋には熱塩循環というベルトのようなものがあるそうです。

例えば黒潮のような・・・暖かい流れや冷たい流れが表層や深層などで複雑に繋がっていて、

赤道から極域へ塩分濃度や熱エネルギーを運びながら地球の気候に大きな影響を与えており、

その流れは数100年から1200年くらいかかって戻ってくることがわかっています。

それぞれの海で広範囲に渡って混合が起こり、均一化することで、海洋の世界的なシステムを作っている。

イメージとしては、地球が自ら気候の安定性を保つ為にそんな流れを作っているのでは?という感じです。

しかし・・・この循環が今や止まる危険性をはらんでいるというのです。

その原因が大量の二酸化炭素排出による地球温暖化である可能性は、かなりの確立で高いとのことです。

IPCCの報告では今後100年の間に熱塩循環が完全に停止することは示されていませんが、

それ以降も長期にわたって温暖化が続けば熱塩循環は完全に停止する可能性があるとしています。

もしそうなると気候の安定性は壊れて、大規模な寒冷化、つまり氷河期に転ずると考えられており、

映画のように急激な変化は無いにしろ、人類は更なる過酷な状況に置かれるそうです。

先日、「不都合な真実」のゴア元副大統領にノーベル平和賞受賞が決ったそうですが、

そこに描かれたことも、今回の話も

全て人類の責任であることを、どのように行動で示していくのか?

テーマが大きすぎて、どうすれば?とは思いますが・・・

できることから・・・一歩ずつ実行

因みにセミナーではその後に、環境にもやさしい「環境共生木造住宅」を推進していきましょう♪という内容でした。

家庭から出るCO2を減らすことが大切で、

住宅の作り方や自然エネルギーの積極的な利用なども当然のこと

家電製品を省エネタイプに買い換えることによって、

例えば冷蔵庫なら消費電力が3分の1以下になる・・・など多岐に渡って話しは広がりました。

もちろん生活自身の見直しも必要なのだと思います。

少し不便だけど我慢する・・・

そんな心掛けから大切にしていきたいと思います。

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